【育児】頭の形を矯正するヘルメット治療をしました

育児

ヘルメット治療とは?

赤ちゃんの頭のゆがみ(分かりやすい例だと、いわゆる「絶壁頭」等)を、オーダーメイドのヘルメットをかぶることにより、理想的な形に矯正する治療のことです。

産まれたての赤ちゃんの頭は柔らかく、頭の骨の間には大泉門と呼ばれる隙間がありますが、成長とともに隙間が閉じ、固くなっていきます。
その性質を利用して、ヘルメットできれいな形に整えます。

「矯正」という言葉が使われますが、赤ちゃん自身が痛みを感じることはないそうです。(診てもらった医師談)


現在日本では、アイメット、クルム、スターバンドというヘルメットが治療で用いられています。

アイメット 日本生まれの、頭蓋形状矯正ヘルメット
アイメット(Aimet)は、赤ちゃんの頭の形を矯正する頭蓋形状矯正ヘルメットです。向き癖、絶壁、ドーナツ枕…。赤ちゃんの頭の形について、たくさんの関心が注がれています。ヘルメット治療は、斜頭症・短頭症といった頭蓋変形の症状に対する治療として、米国をはじめ広く行われています。アイメットは、日本の脳神経外科専門医が開発した...
Qurum(クルム)-赤ちゃんの未来まで|日本製頭蓋矯正ヘルメット
クルム(Qurum)は、赤ちゃんの頭の形を矯正する頭蓋形状矯正ヘルメットです。日本の脳神経外科専門医が開発した日本生まれの完全オーダーメイドなヘルメット。
スターバンドについて【ヘルメット治療のAHS Japan】
スターバンド(頭蓋形状矯正ヘルメット)について詳しく解説・スターバンドは世界最大級シェアのリモルディングヘルメット。世界28ヵ国60万人以上の赤ちゃんが頭の形の矯正するヘルメット治療にスターバンドを利用。赤ちゃんの頭の形1人1人に合わせたフルオーダーメイド。スターバンドはFDA(米国食品医薬品局)クラス2医療装置を取得

病院の探し方

取り扱っているヘルメットごとに、病院を検索することができます。

まだ治療するかも決めていないのに、事前にどのヘルメットにするか決めるのは難しいと思いますが、
クルムはアイメットの後発品であることから、アイメット、クルムは同じ病院で取り扱っていることが多いので、

アイメット、クルム or スターバンド

を考えた上で、検索してみてください。

ヘルメット装着後は、月一回程度メンテナンスと診察で通院するため、行きやすい場所かどうかも判断材料になると思います。

ちなみに、アイメット、クルムは日本生まれのヘルメット、
スターバンドはアメリカ生まれのヘルメットです。

日本生まれのヘルメットの方が日本の高温多湿な気候に適応していると聞いたので、私はそちらを選びましたが、スターバンドの方が見た目は可愛い!

アイメットでの治療ができる医療機関

アイメット 日本生まれの、頭蓋形状矯正ヘルメット
アイメット(Aimet)は、赤ちゃんの頭の形を矯正する頭蓋形状矯正ヘルメットです。向き癖、絶壁、ドーナツ枕…。赤ちゃんの頭の形について、たくさんの関心が注がれています。ヘルメット治療は、斜頭症・短頭症といった頭蓋変形の症状に対する治療として、米国をはじめ広く行われています。アイメットは、日本の脳神経外科専門医が開発した...

クルムでの治療ができる医療機関

Qurum(クルム)-赤ちゃんの未来まで|日本製頭蓋矯正ヘルメット
クルム(Qurum)は、赤ちゃんの頭の形を矯正する頭蓋形状矯正ヘルメットです。日本の脳神経外科専門医が開発した日本生まれの完全オーダーメイドなヘルメット。

スターバンドでの治療ができる医療機関

ヘルメット治療・頭の形診察ができるAHS全国提携医療機関一覧
ヘルメット治療・赤ちゃんの頭の形診察(頭の形外来・小児形成外科)が可能なAHS Japanの日本全国の提携医療機関一覧・フォローアップ施設の場所と概要になります。赤ちゃんの頭の診療・検査・測定・ヘルメット治療をご検討の方はぜひお近くの施設を検索してください。

いくらくらいかかるの?

医療機関によって異なりますが、およそ50万円です。

保険適用されないため、どうしても高額になります。
ただし、医療控除や、健康保険組合によっては治療装具療養制度の対象になるので、実質の負担はもう少し軽くなります。

治療までの経緯 ~我が家の場合~

  • 出産直後
    産まれた時から向き癖があり、助産師さんにも指摘された。

    【実施していた対策】
    向き癖と反対方向に横に寝かせ、背中の後ろにタオルを置いて固定。
     
  • 生後2ヵ月
    なんとなく、向き癖でよく下にしている側が平らで、反対側が膨らんでいるように感じていたし、保健師さんにも指摘された。

    【実施していた対策】
    背中にタオル +
    向き癖と反対側にオモチャを置いたり、人がいるようにして、気を引かせる
     
  • 生後4か月
    触れば歪みが分かるレベル!
    4ヵ月健診で小児科医に相談したら、「絶壁ではなく横側が平らなのは、自然と治る。これからうつ伏せの時時間が増えるので気にしなくて良い。」と言われた。

    【実施していた対策】
    2ヵ月から実施していた対策を引き続き。
    ※4か月健診で、対策の内容は合っていると言われたため。
     
  • 生後6ヵ月
    歪みが治る気配がなく、焦り始めた。

    6ヵ月健診で相談したら(4ヵ月健診の時とは違う小児科医)、「病気で歪んでいる訳ではないので、治るかどうかも含め、小児科医としては何とも言えません。気になるなら、形成外科や専門クリニックへ行ってください」と言われた。

    ここで、「そうか!!!」とハッとし、すぐに専門クリニックの受診予約をしました。
     
  • 専門クリニック受診
    頭を3Dスキャンしてもらった結果、以下で斜頭症と診断されました。
    ・頭の形は、前後対称率:99%レベル1(問題なし)、左右対称率83%レベル3(重度)
    ・耳の位置も左右ズレている

    また、以下も言われました。
    ・治療するなら左右対称率90%を目指すが、生後6ヵ月は治療開始時期として遅いため、どうなるかは分からない。
    ・耳の位置が決まるのは生後5ヵ月頃。これから治療を始めても、耳の位置はほぼ変わらないと思った方が良い。
    ・治療マストなレベルではないけれど、治療しなくて良いとも言えないレベル。治療するかどうかは保護者が判断してください。

    一旦持ち帰って検討し、今から治療開始しても左右対称率90%を目指せるなら、ヘルメット治療しようと決めました。

「生後6ヵ月は治療開始時期として遅い」と言われた時は、「もっと早く専門クリニックに来れば良かった!」とショックで泣きそうだった!

治療の経過 ~我が家の場合~

月に1回程度、頭の再計測とヘルメットのメンテナンス(頭の成長に合わせて、内側のスポンジを調整)がありました。

計測値の推移を載せます。

  • 治療開始前
    前後対称率:99%レベル1(問題なし)
    左右対称率:83%レベル3(重度) 
     
  • 約1ヵ月後
    前後対称率:99%レベル1(問題なし)
    左右対称率:89%レベル2(軽度) 
     
  • 約2ヵ月後
    前後対称率:99%レベル1(問題なし)
    左右対称率:91%レベル1(問題なし)
    左右対称率がレベル1になったこのタイミングで、卒業してもOK!と言われました。
    治療やめても、この数値が元に戻ることはないとのこと。
    ただ、かなりお金がかかっているため、更に改善する可能性があるならもう少し治療を続けることに。

     
  • 約3ヵ月後
    前後対称率:99%レベル1(問題なし)
    左右対称率:92%レベル1(問題なし) 
     
  • 約4ヵ月後 卒業!
    前後対称率:99%レベル1(問題なし)
    左右対称率:93%レベル1(問題なし) 
    もう少し治療を続けたい気持ちもありましたが、子どもが自分で自在にヘルメットを外せるようになり、継続が困難な状況だったので、ヘルメット卒業することにしました!

大変だったこと

  • 汗対策
    我が家はアイメットを使用していて、クルムのように丸洗いができなかったため、汗の臭いが気になりました。

    赤ちゃんは動き回ると体温が高くなるので、真夏でなくてもヘルメットをかぶっている頭が汗びっしょりということはよくありました。

    対策①お風呂などヘルメットを外している間は、扇風機にあてる

    対策②消臭スプレーをかける
    インターセプション以外は利用時の品質が保証できないということだったので、ドラックストア等で売られている消臭スプレーに比べると高価ですが、インターセプションを使用しました。

アイメット or クルムで迷いましたが、アイメットの方が利用実績が多かったので、我が家はアイメットを選びました。クルムは後発品で、まだ実績が少ないので…
あとは単に個人の好みですが、クルムは網が細かいので、プラスチックざるに見えてしまって(泣)

クルムは水洗いできるのが魅力ですよね!色も3色から選べるし。もし2~3年後にヘルメット治療するなら、クルム選ぶかも~!

  • 自分でヘルメットを外してしまう
    我が家は6ヵ月を過ぎてからの治療だったため、子どもがある程度指先を動かすことができ、自分でヘルメットを外してしまうことがありました。
    外すだけなら良いのですが、ヘルメットをかじり、スポンジ部分がボロボロになってしまうことも(涙)

    対策①起きている時は、おもちゃ等を渡してヘルメットから気をそらせる

    対策②機嫌が悪い時は一旦ヘルメットを外し、落ち着いてから装着し直す

    やはり、できるだけ早い月齢から治療開始するのに越したことがないと感じました。

治療してみての感想

  • やって良かった!
    とにかく、これに尽きます。

    もっと早く受診していれば、もっとキレイな形になったかもしれないな~とは思いますが、最終状態の前後・左右対称率はかなり良い数値なので満足しています。

保育園でヘルメット着用はOK?

  • 治療中に保育園に入園しました
    保育園によると思いますが、我が家の子どもが通っている保育園はOKでした。
    参考までに、私が行ったことをお伝えします。

    ・入園前の個別相談の際、ヘルメット治療をしていることを伝え、専門クリニックでもらった資料のコピーもお渡しして、どのようなものなのかを説明しました。
    また、月に1回程度頭の再計測とヘルメットのメンテナンスで保育園を遅刻/早退することも伝えました。
    ⇒もし脱げたとしても、誤飲してしまうサイズではないので着用OKがその場で出ました。

    ・「汚れた場合はアルコールで拭いて良いのか?」「ヘルメットはずっとつけたままなのか?」等の質問を受けたので、後日入園する際にもメモとしてもお渡ししました。

    保育園内での着用がNGと言われたら、家で過ごす時間のみで治療するしかないと考えていましたが、すんなり着用OKをいただきました。
    保育園によって方針は違うと思いますが、OKなケースもあったということをお伝えできればと思います。

治療を考えている方へのアドバイス

  • とにかく早く開始するのが良い!悩んでいるなら、まず受診してみて!

    そう思う理由は4つあります。

    ①繰り返しになりますが、頭の成長を利用した治療のため、生後2~3ヵ月頃に開始するのが推奨されています。(大泉門が閉じた後では治療が難しい)

    ②寝ている間にヘルメットをかぶることで、理想的な形にするため、ねんね期(寝返り前)の方が効果を発揮しやすい。

    ③1日20時間以上のヘルメット装着が推奨されていますが、月齢が進むにつれ自分で外せるようになり、長時間の装着が難しくなる。

    ③ヘルメットはオーダーメードで、オーダーから受け取りまで数週間程度かかり、治療したいと思った時すぐに始められる訳ではない。

治療終了してしばらく経ちますが、後ろ姿の写真を見ると頭の形が本当にキレイで、治療して良かった~という気持ちになっています♡